IBM NotesからSharePointへの移行を計画するに当たり、文書ライブラリの移行は極めてシンプルに進められると思うかもしれません。突き詰めればどちらのプラットフォームも文書ライブラリを提供することに変わりはありません。Notesの各文書ライブラリを、SharePointの対応する文書ライブラリに単純に移行すればよいのではないでしょうか?
ところが、実はNotesとSharePointの文書ライブラリは一卵性双生児ではなく、いわば遠縁のいとこのようなもので、文書ライブラリの移行はそこまで単純には行きません。Notesの文書ライブラリにはSharePointの文書ライブラリでサポートされていない多数の機能があるため、直接の移行がビジネスやユーザーにとって最善の選択肢となることは通常ありません。幸運にも、SharePointにはNotes文書ライブラリ向けの多彩なターゲットが用意されています。これらのターゲットは、移行後に必要となる機能をもたらします。すべきことは、選択肢を理解し、少し時間をかけて計画を練ることだけです。
この技術概要では、NotesとSharePointの文書ライブラリの違いを、特に移行に影響するものについて詳細に示し、SharePoint移行ターゲットで使用できるオプションについて説明します。また、各オプションに最適な状況についても推奨事項を示します。その後、Migrator for Notes to SharePointを使用して、各種の移行を迅速かつ容易に完了するためのプロセスを段階を追って説明します。